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覆面作家企画5 Gブロック感想

ツイッターで呟いたGブロックの感想です。一部変更あり。ネタバレは極力避けていますが結末に触れるものもあります、ご注意ください。
【G01/黒と白の世界】
短文をぐいぐいとつないでいく文章にパワーを感じました。なにげに青の皇子と青白の兄弟関係に萌え。おにーちゃんキャラ好きだ。あの事態をおさめて王位についてる手腕も痺れる。白の王子は良い参謀役になりそうですね。

【G02/モノクローム・ガーデン】
不思議な世界観をぽんと渡される浮遊感。世界を救う少女とその存在を予言した少年という二人の存在の重さに比べて、短い護衛の間に心を通わせていくやりとりはごく普通のボーイミーツガールのようで、そのバランスが面白いなあと。

【G03/feel×color×disteny】
茜さんにとってはひとりだけ心の色の見えない謎の男、海君にとっては初めて自分とつながる赤い糸を持っていた運命の相手。双方の視点から語られる、出会いの心象の落差が面白いです。運命によって出会った二人、でも心を通わせていくのには特別な力は使えないのだよね。ひとめぼれの独特な比喩のようにも読めるお話でした。

【G04/色づく君の居場所】
ううーん、青春。人間だれしもいくつもの側面を持っているわけで、学校で級友に見せる姿がすべてではないんですよね。自分が学校という場にいるときは気づきにくいことだけれど。自然にその多面性を受け入れている主人公はいい男だなぁ。

【G05/君に捧ぐ青き花】
幻の湖は二人の思い出の場所なんでしょうか。それともいつか二人で行きたいねと語った夢の場所だったのかな。セシリアはきっと自分の死は静かに受け入れて、ただ残されるローランドの気持ちを心配していたのでしょうね。彼が前を向いて生きていけそうで良かったです。

【G06/奏でる音色】
踊りの描写が素敵で、ほうとため息が漏れました。伴奏を聞いた客たちが即興で音をのせていくところの盛り上がり方がすごーく好き。映像や音が自然に頭に浮かんで、映画を見ているような気持ちで読めました。二人の交流シーンをここで切っているのがニクい。互いを互いの最大の理解者として寄り添っていければいいなあ。

【G07/HINAKO】
雛子が日向子へと「戻る」、という表現に成さんの狂気が見えてぞくりとしますね。日向子の心の色は薄いクリーム色、では対を為すという雛子の心の色は?暗い暗い、黒に近いような紫、でしょうか。いずれ来るであろう修羅場を抜けて雛子ちゃんが日の差すほうへ向かえればいいのですが……。

【G09/君ありて幸福】
思えば色って光の反射に対する人間の目の解釈であって、物質自体が色を持っているわけじゃないんだよなあ、なんてことを考えました。色のない世界を見ている生物はたくさんいるのだし。だからたとえ人の目が色を見る力を失っても、光を胸に抱けば世界はきっと鮮やかであり続けるのだと思います。

【G10/闇夜に輝く七色の光】
ごめんなさい、たいへん申し訳ないのだけれど、妊婦さんの描写のあれこれが経験者としてどうにも気になってしまって、物語をきちんと読めた自信がありません。結花子さんはもうちょっと自覚を持つべきだぷんぷん。 主人公と弟君のやりとりがかわいいです。

【G11/the day before you came】
非日常の存在と相対して思い知る、日常の小さな幸せの大切さ。自分は忘れていないかな、と我が身を振り返ってしまいました。題名が曲のタイトルだそうで、検索してみたら話の内容がいっそう心に染みます。しかしまあ料理の描写の美味しそうなこと!

【G12/星降る夜と僕ら】
リオルの強気なふるまいと、再会のときの不安げな表情のギャップがかわいい!ラクシュがそのまま背を向けてしまうのじゃないかとドキドキしました。希望でいっぱいの終わり方が嬉しいです。この先きっと幾多の苦難があるのだろうけれど、二人手をつないで乗り越えていってほしいなあ。
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