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覆面作家企画5 あとがき

後書きテンプレートに回答しました。
やたら長いですので、お覚悟くださいませ。
■作者名
文月夕

■サイト名&アドレス
花迷路 http://www6.plala.or.jp/HANAMEIRO/
ツイッターは http://twitter.com/hanameiro

■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス
H03 さようなら、おじさま
http://maskwriter.web.fc2.com/5/sakuhingh/h03.htm

■ジャンル
恋愛。

■あらすじ
孤児になった私を引き取ってくれたおじさまは、亡き母をずっと愛していたひと。不器用な優しさを注いでくれたおじさまは、けれど私が成長するにつれ、少しずつ私を遠ざけ始めた。
十六歳のある夜、眠るふりをする私に、酒に酔ったおじさまがくちづけた。胸を高鳴らせ迎えた翌朝、長く外国へ行くことになったとおじさまは私に告げた。あれは別れのくちづけだった。おじさまは母を忘れることにしたのだ。そう知った私は、おじさまの庇護を離れる決意をする。おじさまへの恋心を初めて自覚しながら――。
それから十五年、女学校の教師となっていた私は、老いたおじさまと再会するのだった。

■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。
http://flowermaze.blog.fc2.com/blog-entry-6.html です。

■推理をかわすための作戦は?
締め切り一週間前に全く提出の目処が立っていなかった時点で、内容によるフェイクは諦めました……。がくり。
一回くらい「ええっこれを文月さんが!?」って言われてみたかったんだけどなぁ。

文章については、意識していつもと変えた部分がいくつか。
・現在形の描写を封印、ほぼすべて過去形で書く
・空行は場面転換のみ
・読点を増やす
・心の声を書かない
・「」つきの台詞の前後を地の文で挟む
・心理描写はあっさり
て感じなんですけど……惑わされてくださった方、ほとんどいなかったみたいですね(涙
漢字・かなの比率も、一度書きあげたあとけっこういじっているので、皆さまの推理読んであれっと思ってしまいました。でも読み返したら確かにあまり変わっていなかった。
あと、複数の方に指摘されたダッシュや三点リーダ、記号の使い方は、多少は意識にあったんですがあまり重視してなかったのがもろに出てますね。前回の反省が生かされていないなぁ……。

■作品のネタを思いついたきっかけは?
『私を月につれてって!』とか『ブラック・ジャック』みたいな、ちっちゃい女の子と大人の男性の年齢差カップルって可愛いよなあ、書きたいなあ、と思ったのが始まりです。
なので最初は小学生とアラサー男くらいの年齢設定だったのですが、少ない枚数で真面目なカップルとして説得力持たせるのが難しそうなこと、ビジュアルなしでおしゃまなちっちゃい女の子の可愛らしさが表現できそうもなかったことから、現在の話に着地しました。
物語の舞台も、大正~昭和初期くらいの東京(令嬢と書生さんの話だった)から、ヴィクトリア朝英国風味(お屋敷は多分ロンドン郊外)へ。

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。
一気に組み上がった話なので、それほど苦労という苦労はないのですが……。
互いに抱く愛情が嘘っぽく見えると「年の差ネタ使いたかっただけだろ」な話になってしまうので、そこに説得力を持たせるのが一番の課題だったかな。長くなりがちなクライマックスをぎゅっと縮めて、少女時代のエピソードをできるだけ盛り込んだつもりです。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。
削ったというか、変更したのは最後の告白シーンです。

初期の構想では、ラストシーンは病床のおじさまとその枕もとにいるエルシー。そこまでの一人称文章は長い長いエルシーの台詞でした、とラストで三人称に切り替えて、エルシーからずーっと好きだったんだからもう逃がしません観念してくださいな、と迫る、ちょっとコメディ方面のオチでした。

その後ちょっと変えまして、おじさまが病に倒れ、忠実な執事と女中頭がエルシーを探し出して病の床で告白、のどシリアスな流れでしたが、ボツ。

これ以降、エルシーの学院に舞台を変更。
はじめは、おじさまもエルシーも思いがけない出会いにびっくり、の設定でした。黒服のエルシーをおじさまは未亡人だと思ったら、名前を聞いて結婚してなくて2度びっくり、なんか妙な雰囲気の二人を学院長が庭に追いやる、という流れ。
転びかけたおじさまを支えるために手を取ったエルシーが「おじさまの手は記憶にあるより温かだった。私の手が冷たくなったのかもしれなかった。」と思ったり、思い出の薔薇の前で「覚えておいでですか」「私がおまえにはじめて教えた花だ」というやりとり、まで考えたのですが、ここから告白場面に綺麗につながらなかったので、もったいないけどボツ。

で、おじさまがエルシーに気づいてないそぶりでの、薔薇の前での会話へ。
「死んでしまった、私の小さなエルシー」というおじさまの台詞が入れたかったのですが、字数と雰囲気を考えて会話はばっさり切り、おじさまが一息に懺悔、そのあと名前を呼んで告白という今の形に落ち着きました。あんな長台詞うまれてはじめて書きました……。

ちなみにエルシーがむしった薔薇は、私の中では白薔薇です。
白い薔薇の花言葉「尊敬・純潔・約束を守る・恋の吐息・私はあなたにふさわしい」と、白い薔薇の小さなつぼみの花言葉「恋をするには若すぎる」を知って、作品イメージと重ねて書いたのですが、告白シーンに花言葉がどうしても入れられなかったんですよね。
そうすると、「(赤い)薔薇=愛情」の花言葉のほうが読み手さんには連想しやすいだろうなと考えて、あえて色を指定せずに書きました。
みなさまが何色の薔薇でイメージしてくださったのか、気になるところです。(茅さんがブラックティーと言ってくれましたね! ありがとうございます。好きな薔薇なのでうれしい。実はTwitterアイコンの薔薇が自分で撮ったブラックティーの写真です)
ついでに言うと、書くときに思い浮かべていた品種は、「アイスバーグ(別名シュネーヴィッチェン:白雪姫)」という純白の薔薇。小振りで花弁が丸っこくてかわいいのです。1958年のドイツ産なんですが……ま、歴史ものって明記してないしいっか!

あと本編中で語るつもりのなかった裏設定にもちょっとふれておきます。舞台は19世紀、ヴィクトリア朝イギリス(によく似たどこか)。おじさまが行っていた外国はアフリカとかインド的な植民地、かなり遠いのでそうそう帰ってこれません。おじさまは執事からの手紙でエルシーの出奔を知り、人を使って探させて、数年後には消息をつかんでいます。学院に寄付をしたのもエルシーがいるからです。でも嫌われたと思っているので会いに行けなくて仕事と酒に逃げた挙句に倒れます。事業は有能な若いのを育ててたので表舞台から身を引き、祖国に戻って療養に専念。もうこのまま死ぬのかなーと思ってたら無性にエルシーに会いたくなってリハビリをがんばるおじさま。でも治ってもやっぱり怖くて行けないおじさま。業を煮やした執事と女中頭にどやされてやっと学院にやってきます、というところで本編につながります。


更に蛇足。おじさまの名前はたぶんアーサー。ヴィジュアルのイメージはレッド公@手塚治虫をもう少し地味にした感じ。出会いのときはエルシー6歳おじさま29歳(老け顔)。ラストはエルシー31歳おじさま54歳。結婚生活は何年あるかなあ。おじさまがんばって!

ちなみに足して削って最終的に5,999字でした。あと1字増やして6,000字にすると面白いなとしばらく真剣に考えたのですが、どう増やすか悩んだのと、うっかりミスして6,001字になってたら目も当てられないのでやめました。いや6,000字ぴったりにしてなにかいいことがあるわけではないんですが。

■その作品の続編または長編化のご予定は?
後日談を書いてみたい気はするのですが、まず確実に死にネタになるので悩ましいところです。

■その作品で気に入っている箇所はどこですか?
おじさまのお鼻ひくひく。少女時代のエピソードのところで、手が勝手に書いていたんですが、気に入ったので終盤まで使いまわすことにしました。

■推理期間中、褒められた点は?
おじさまんのキャラクターや年の差カップルに萌えてくださった方が多くいらっしゃって、大変嬉しかったです。上記のおじさまのお鼻ひくひくも評判が良くて、思わずガッツポーズ。
「なかでもいちばん好きなのは、つないだときには冷たかったおじさまの手が、だんだん私の手とおなじ温かさになることだった。」という一文は複数の方に取り上げていただいて、自分ではさらりと書いた部分でしたのでちょっとびっくりしました。
あとは、タイトルを褒めていただけましたね。最後まで読んで真の意味がわかるタイトルにしたので、「おっ」と思ってもらえてうれしいです。

■推理されてみて、いかがでしたか?
序盤から前回、前々回以上の鉄板ぶりにめまいがしていたのですが、途中からちらほらと他の人のお名前もあがりはじめたのでちょっとほっとしました。あと盲管さんが私を上回る鉄板ぶりを見せつけてくださったので安心しました(笑)

自分の書くものはつくづく幅が狭いなあと落胆する部分もあり、もう何年もまともに書いてない書き手を見つけてもらえてうれしい部分もあり、なかなか複雑です。

しかしあれですね、複数の探偵さんがHブロック推理中に「Hは誰がどれやらわからない、難しい!」と書いてらっしゃったのでわくわくしながら結果をお待ちしていたら、自作は早々に確定されていたことを知ったときって、なんか言いようのないさみしさがありますね……(笑)

■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?
正解が大多数なのですが、「このどっちか」と書いておられるぶんも含めますと、H04『さいわいのきみ』、H08『白雪異聞』、H09『ミューズ』、H10『水の、匂い。』をあげてくださった方がおられました。候補としてはH01『「Where is the princess?」』H02『Eve or Vandor』も出てましたね。
やわらかい作品ということで、H04『さいわいのきみ』のタイトルがあがることが比較的多かったような。

■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?
二者択一の方も含めますと、篠崎伊織さん、sagittaさん、和さん、星野莢さん。

■推理してみて、いかがでしたか?
今回初めて、Fブロックだけですが推理に挑戦しまして、名探偵さんたちってすごい! としみじみ思いました。難しい! でも面白い!
この真剣勝負の面白さ、余裕があるなら参加しなきゃもったいない! と感じました。

■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?
5/12でした。せめて50%行きたかったのですが、難しいですね。

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?
しばらく小説書きから離れていたこともあり、小説書くのって楽しいなあ、自分の書いたものに感想をもらえるのってものすごく幸せだなぁ、と改めて思いました。

あと、執筆にあたって、自分はどんなものを書くと思われているのか、なぜ小説を書きたいのか、書くことでなにを伝えたいのか――突き詰めれば「文月夕という書き手は何者なのか?」という事を、ものすごく考えさせられました。
この企画の第一回に「わたしはだあれ?」という副題がついていたかと思いますが、実に含蓄のあるフレーズだなぁと、いまになってしみじみ思います。

これで3回企画に参加して、お題つきの独立した短編が意外と書けることがわかってきたので、できれば今後もぼちぼち書いていきたいなぁと思っているところです。

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
A04『愛に逢いに』
A09『蜜色のアトリエ』
B01『ヘブンリー・ブルーはここにある』
B03『グリーンサイン・レッドサイン』
C04『首長竜、旅に出る』
C10『SIKI』
C12『色とりどりの世界』
D03『荒野のニンジン』
D10『祈りをあなたに』
E02『逃亡者』
E10『Queen in the dark』
F04『ハートブレイク・ランニング』
F08『愛情木端微塵斬り、同情十把一絡げ』
F09『絶筆「明赫」~建館の由来』
F10『俺 in QQ 24時』
H05『磐縒姫(いわよりひめ)』
H09『ミューズ』

面白かったものもあり、考えさせられたものもあり、反発を覚えずにいられないものもあり、「印象深い」の意味合いは色々違うのですけれども。

■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。
F08『愛情木端微塵斬り、同情十把一絡げ』
タイトル、というと真っ先に浮かぶのはこれですね。

■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。
A04『愛に逢いに』
すごく素敵な話。女性に立ち返るおばあちゃんの可愛らしさ、素敵さと、天然たらしな翔太くんにやられました。

E10『Queen in the dark』
イアンくんがめちゃくちゃ好みです。

F08『愛情木端微塵斬り、同情十把一絡げ』
なんというかもう、語り口といいストーリーといい、脱帽です。読み終わってしばらく、軽く虚脱状態でした。


後書きは以上です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

最後に、ツイッターでちらっと呟いていた、競作用CGIの開発について。
主催者さんの負担を減らし、主催者さん自身も推理に参加できる、覆面競作管理用システムの開発を、いま考えているところです。
設置のハードルが高くなってしまうのが申し訳ないのですが、私の勉強のためにできればphpで作ってみたいなあと思っております。
まだ呟いている段階で、実際手を付けるかどうかも決めていないのですが、もしご興味がありましたら拍手・コメント欄やtwitterでお気軽に声をかけていただけますとやる気が出ます!
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No title

はーい、ブラックティーを品種指定した茅です(笑)
ネーミングと、ニュアンスのある赤(<茶薔薇の代表格といわれますね!)が好きで、私も好きな品種です。
多分、H03の行間からただよう文月さんのにおい(笑)と、文月さんがツイッターのアイコンが一致したのだと思います。
当初予定していたのは白薔薇だったのですね。アイスバーグって、ドイツ語で白雪姫という別名があるのですか!
薔薇の作出に触れられていたので、そっとブラックティーの品種がいつから作られたか調べてみたのですが……(たしかあれは新しい薔薇だったはず)やっぱり新しかったです。1973年。エルシーがもし散歩の途中で出会った薔薇がこれだったら、「さようならおじさま」は現代物になってしまうところでした(汗)

Re: No title

茅さんこんにちは~♪ 返信遅くなってすみません。ブラックティー素敵ですよね。
あ、やっぱアイコンも影響してましたか。提出してしばらくたって「はっ薔薇のアイコンなんて自己紹介してるようなもんじゃ」とか思ったんですが、途中で変えるほうが不自然かしらんと。
まあアイコンに着目していただくまでもなく鉄板族でしたが(笑)

作出を気にしてしまうと、モダンローズのほとんどが使えないんですよね……。まあそこまでこだわることでもないと思うので、それぞれにイメージした薔薇で読んでいただければいいなあと思います。
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